前回のブログ記事で糖尿病の自覚症状や注意したい人の特徴をお話しましたが、今回は糖尿病のメカニズムと分類についてお話します。
糖尿病の原因はインスリンの異常
インスリンの働き
インスリンは、私たちの血液中のブドウ糖の量(血糖値)をコントロールしてくれています。私たちが主食とする、ごはん、パン、麺類などに多く含まれている炭水化物が消化されると腸の中でブドウ糖となり、小腸で血液中に吸収され、血液中のブドウ糖の量(血糖値)が高くなります。すると、膵臓にある細胞がインスリンを血中に出します。そしてインスリンは血液中のブドウ糖を筋肉や脂肪に取り込ませることにより血糖値を抑えます。健康な人は、インスリンの働きによって血糖値が上がるのを防いでいます。
インスリン異常の主なタイプ
糖尿病は上記でお話したインスリンの働きの異常によって起こります。その根本的な原因には大きく以下の2つのタイプがあります。多くの方は両方の異常がみられます。
□ インスリンの分泌が少なくなる
□ インスリンによるブドウ糖を筋肉や脂肪に取り込ませる働きが低下する
1型糖尿病と2型糖尿病の違い
糖尿病は起こる原因により4つのタイプに分けられます。主なタイプが、1型糖尿病と2型糖尿病です。
1型糖尿病
膵臓でインスリンを作っている細胞が破壊され、インスリンの分泌不足により血糖値が高くなります。
原因
ひとつの原因として自己免疫機能の異常により、自分の細胞を攻撃してしまうことが考えられます。
2型糖尿病
インスリンの分泌不足とインスリンの効果低下により、インスリンの働きが不足するため、血糖値が高くなります。
原因
以下のような人に起こりやすいことが分かっています。
□ 肥満の方
□ 運動不足の方
□ 食生活に偏りがある方
□ 家族に糖尿病患者さんがいる方
上記のように遺伝的な要因もありますが、肥満や、運動不足などの生活習慣の要因が関係しているといわれています。
糖尿病は早期発見、早期治療が大切
糖尿病は、放置すると、さまざまな合併症を引き起こしたり、場合によっては命に関わることもあります。糖尿病は初期症状がありません。定期的に健康診断を受け、重症化を防ぎましょう。