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これまでのブログ記事では、背中や左腕の痛みによって考えられる病気についてを解説しました。 今回はその中の「心筋梗塞」について解説します。
背中や左腕の痛みによって考えられる病気についてはこちら>>
発症すると命に関わることもあるため、早期の理解と予防が何より重要です。 心筋梗塞の原因、代表的な症状、そして日常生活でできる予防対策について解説します。
心筋梗塞とは、心臓の筋肉(心筋)に酸素や栄養を送る冠動脈が詰まり、心筋が壊死してしまう病気です。 主な原因は動脈硬化で、血管内にコレステロールなどが蓄積し、血液の流れが悪くなることで発症します。 さらに、高血圧・糖尿病・脂質異常症・喫煙などの生活習慣病も、発症リスクを高める要因です。
心筋梗塞の典型的な症状は、胸の中央に感じる強い痛みや圧迫感です。 「胸が締めつけられる」「重いものが乗っているよう」と表現されます。 痛みは左肩や腕、あご、背中に広がることもあります。 吐き気や冷や汗、呼吸困難を伴うケースもあり、発作が始まってから数分〜数十分で症状がピークに達するのが特徴です。 高齢者や糖尿病患者では、こうした典型的な痛みが出にくく、倦怠感や息切れだけが出る「無痛性心筋梗塞」の場合もあります。 違和感を覚えたら、自己判断せず早めに医療機関を受診しましょう。
予防の基本は、動脈硬化のリスクを下げる生活習慣の見直しです。 具体的には以下のような点が挙げられます。
動物性脂肪や塩分を控え、野菜・魚中心の食生活を心がけましょう。
喫煙は血管を傷つけ、動脈硬化を進行させます。
ウォーキングなどの有酸素運動は血流を改善し、心臓の負担を減らします。
血圧・血糖・コレステロール値などを把握し、異常があれば早期対策を。
心筋梗塞は誰にでも起こり得る病気ですが、日々の生活の中でリスクを下げることは十分可能です。 「なんとなく体が重い」「胸が苦しい」そのような違和感が命のサインかもしれません。 日頃から自分の体と向き合い、少しの変化も見逃さないことが、心筋梗塞の予防につながります。