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Colmunコラム
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そう安心している方は少なくありません。しかし、高血圧は自覚症状が乏しく、日々の測定を怠ることで見逃されやすい疾患のひとつです。 特に春は、寒暖差や生活環境の変化により、血圧が不安定になりやすい季節であり、注意が必要です。
春は日中と朝晩の気温差が大きく、気温が下がる時間帯(朝や夜)は血管が収縮し血圧が上昇します。 また、春先は気圧の変動も激しく、自律神経系が乱れやすくなるため、血圧コントロールが不安定になりがちです。 加えて、新年度の始まりにともなう仕事環境の変化や人間関係のストレス、生活リズムの乱れも高血圧を悪化させる要因となります。こういった症状を「五月病」と感じてしまう方も少なくありません。 一過性の血圧上昇であっても、それが繰り返されることで血管に継続的な負担がかかり、動脈硬化の進行を早めることがあります。気づかないうちに高血圧が慢性化し、脳卒中、心筋梗塞、心不全、腎機能障害といった重篤な合併症につながる可能性も否定できません。
頭痛、肩こり、倦怠感などの軽微な症状があっても、それが血圧の異常と気づかず放置されるケースは多く見られます。 年1回の健康診断だけでは把握できない血圧の変動を把握するには、日常的なセルフモニタリングが重要です。 できるだけ同じ時間、安静な状態で測定し、記録を続けることで、自身の傾向を客観的に把握できます。 朝起床後と就寝前の1日2回の測定が推奨されています。血圧手帳やアプリの活用も有効です。
春は山菜や塩蔵食品など塩分の多い食品を摂る機会が増える季節でもあります。 減塩を意識した食事管理、十分な睡眠、適度な運動の継続が、血圧管理には不可欠です。 春の気候は穏やかに見えて、実は身体にとって負担の多い時期です。 今一度、自身の血圧に目を向け、「測る習慣」を日常に取り入れてみてはいかがでしょうか。それが、将来の大きな病気を防ぐ第一歩となります。
早めの医療機関受診をおすすめします。 当院は循環器内科専門医在籍のクリニックです。症状に応じて専門医に相談が可能です。 診療時間・担当医表はこちら>>