ウイルス性胃腸炎とは

冬場から春先にかけて、子どもに多く見られるのが「ウイルス性胃腸炎」です。
一般的には「おなかの風邪」とも呼ばれ、ノロウイルスやロタウイルスなどへの感染が原因で発症します。
ウイルスが胃や腸に入り込むことで、急な嘔吐や下痢、腹痛などの症状が現れます。

主な症状と経過

嘔吐

突然始まることが多く、数時間から1日程度繰り返すことがあります。嘔吐が続くと脱水のリスクが高まります。

下痢

吐き気がおさまった後に数日間続くことが一般的です。便の色やにおいが変わることもあります。

発熱

高熱が出る場合もあれば、ほとんど熱が上がらない場合もあり、症状には幅があります。

感染経路と予防

ウイルスは便や嘔吐物を介して感染するため、トイレやおむつ交換後に手を洗わずに物に触れることで、家族間で広がりやすくなります。
予防の基本は、石けんと流水で手をしっかり洗うことです。
嘔吐物を処理する際は、使い捨て手袋やマスクを着用し、塩素系の消毒液で拭き取るとより安全です。

自宅でできる対応

水分補給

嘔吐直後は無理に飲ませず、少し時間を置いてからスプーン1杯程度の水分を数分おきに与えるようにしましょう。
一度に多量に飲ませると再び吐いてしまうことがあるため、「少量ずつこまめに与えること」が基本です。

食事

嘔吐がおさまり、水分がとれるようになったら、おかゆやうどんなど、消化の良い食事から少しずつ始めてください。

次のような場合には、ためらわずに小児科を受診しましょう。

以下のような様子が見られた場合は、夜間や休日であっても小児科を受診してください。

・水分をほとんど受け付けない、もしくは吐き続けている
・半日以上おしっこが出ていない
・強い腹痛が続いている
・便や吐いたものに血が混じる
・顔色が悪くぐったりしている

これらは重い脱水や別の病気が隠れている可能性があります。
できるだけ早めに受診することで、お子さまを守ることやご家族の安心につながります。

幼いお子さんは体調が急に変化しやすいため、ご家族が「少し様子がおかしいな」と感じた時点で受診することが大切です。
水分補給や手洗いで家庭内感染を予防しつつ、ご不安な時はいつでも小児科へご相談ください。

当院での対応について

火曜日・金曜日は小児科専門医が診察をおこなっています。

ウイルス性胃腸炎に限らず、お子さんの体調について不安な点はご相談ください。
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