「突然、心臓がドキッとする」
「安静にしているのに、心臓がバクバクする」
「脈が一瞬飛んだように感じる」

このような症状を感じたことはありませんか?

心臓の拍動のリズムが乱れる状態を「不整脈」といいます。不整脈には、経過観察でよいものから、詳しい検査や治療が必要なものまで、さまざまな種類があります。

また、不整脈は症状が出ているときに検査できるとは限りません。診察時には症状が治まっていることもあるため、どのような症状が、いつ、どのくらい続いたのかを医師に伝えることが大切です。

今回は、不整脈の主な症状や受診の目安に加え、診察時に伝えておきたいポイントについて解説します。

不整脈とは?

心臓は、電気信号によって規則正しく収縮し、全身に血液を送り出しています。

この電気信号が発生するタイミングや伝わり方に異常が生じると、脈が速くなったり、遅くなったり、不規則になったりします。こうした状態が不整脈です。

不整脈にはいくつもの種類があり、健康な人にもみられるものがある一方で、治療が必要なものもあります。

そのため、脈の乱れを感じたからといって、必ずしも重大な病気とは限りませんが、症状だけで安全かどうかを判断することもできません。

このような症状はありませんか?不整脈の主な症状

不整脈があると、次のような症状が現れることがあります。

  • 脈が飛ぶ・胸がドキッとする: 一瞬、鼓動が抜けたように感じる
  • 動悸がする: 心臓がドキドキする、強く打つように感じる
  • 急に脈が速くなる: 安静にしているのに心臓がバクバクする
  • めまいや立ちくらみがする: ふらつく、目の前が暗くなる
  • 息切れや疲れやすさがある: 以前よりも動くのがつらく感じる

例えば、脈が飛ぶように感じる場合は「期外収縮」と呼ばれる不整脈が関係していることがあります。期外収縮は健康な人にもみられますが、症状の感じ方だけで問題の有無を判断することはできません。

また、不整脈があっても自覚症状がほとんどない場合もあります。

不整脈が疑われるとき、医師に伝えたい5つのポイント

不整脈は、診察時に症状が治まっていることも少なくありません。そのため、症状が起きたときの状況や経過が、診断の手がかりになることがあります。

受診する際は、次の5つを振り返ってみましょう。

1. どのような症状が起こったか

まずは、感じた症状をできるだけ具体的に伝えましょう。

例えば、次のような表現で構いません。

  • 心臓が一瞬ドクッとなる
  • 脈が飛んだように感じる
  • 急に心臓がバクバクし始める
  • 脈が遅く、力が弱いように感じる
  • 動悸と一緒にめまいや息切れが起こる

医学的な用語が分からなくても問題ありません。自分が感じたことを、自分の言葉で伝えることが大切です。

2. いつ、どのようなときに起こったか

症状が起きた時間帯や、そのときの状況も重要な情報です。

例えば、次のようなことを振り返ってみてください。

  • 朝起きたときや、夜寝る前
  • 運動中や階段を上ったとき
  • 仕事中や家事をしているとき
  • 安静にしているとき
  • 飲酒後や、寝不足が続いていたとき
  • 特定の状況で繰り返し起こるのか、何もしていないときにも起こるのかを伝えると、診断の参考になります。

3. どのくらいの時間続いたか

症状が数秒で治まったのか、数分から数十分続いたのかも、医師が状態を判断するための手がかりになります。

また、突然始まって突然治まったのか、徐々に落ち着いていったのかも、覚えていれば伝えましょう。

正確な時間が分からなくても、「数秒くらい」「5分ほど」など、おおよその長さで構いません。

4. どのくらいの頻度で起こるか

症状が起こる頻度や、以前と比べて変化があるかも確認しておきましょう。

  • 初めて起こった
  • 数日に1回程度起こる
  • 1日に何度も起こる
  • 以前からあるが、最近増えてきた

不整脈は一時的にしか起こらないこともあるため、症状の頻度や変化を把握しておくことが大切です。

5. ほかに気になる症状はなかったか

動悸や脈の乱れ以外に、どのような症状があったかも伝えましょう。

例えば、次のような症状です。

  • めまいや立ちくらみ
  • 息切れや息苦しさ
  • 胸の痛みや圧迫感
  • 意識が遠のく感じ
  • 強い疲労感

また、現在治療中の病気や服用中の薬がある場合も、診察時に伝えてください。

不整脈の検査にはどのようなものがある?

不整脈が疑われる場合、症状や状態に応じて次のような検査を行います。

心電図検査

心臓の電気信号を記録し、脈のリズムや異常の有無を調べる検査です。

短時間で実施できる一方、一時的に起こる不整脈は、検査中に症状が現れなければ記録できないこともあります。

ホルター心電図検査

小型の心電計を装着し、日常生活を送りながら長時間にわたって心電図を記録する検査です。

通常の心電図では捉えにくい、一時的な不整脈を調べる際に役立ちます。

必要に応じて、ほかの検査を組み合わせて診断します。

動悸や脈の乱れが気になったら、早めにご相談ください

脈が飛ぶ、心臓がドキドキするといった症状は、日常生活の中でも起こり得ます。しかし、その原因はさまざまで、症状だけで不整脈の種類や危険性を判断することはできません。

「すぐに治まったから大丈夫」「たまにしか起こらないから」と自己判断せず、症状が繰り返し起こる場合や、気になる変化がある場合は医療機関にご相談ください。